福音(プクオン)シリーズ VOL.2

2002 –

私の体は、音の振動にやわらかく包まれたり、時にはものすごく激しく抱き締めたり、押しつぶされそうになるのを感じます。現実空間で、音を振動であると考えた場合、振動は移動しつづけ、様々な振動とからみ合い、ボリューム感を持ち移動していると考えられる。その場合、私達は私が感じるような状況の中で生活しているといえるのではないでしょうか。自分自身を包むのは人の腕だけではない。人の腕に抱かれる前に、その場の振動のボリュームにいつも抱かれているはずです。音に抱かれている私の感覚は、常に変化し続けています。


福音(プクオン)シリーズ vol.2 は、空間に存在している音波を感じとって、空間で生まれる音と共に作品の形が変化してゆきます。私たちの身体は、音と共に空間が形を変え続る見えない振動の中に存在してます。


2002年から制作している「福音 vol.2」は、、2004年に展覧会「目から説く」のために改めて制作し直しました。横山記念マンズー記念館内の作品展示場の柱がコンクリート製の大きな円柱だったため、柱の前に新たに弧を描く壁を作成しました。

【壁制作協力】 嵯峨 篤、東京造形大学造形学部美術学科比較造形専攻造形進行コース3回生学生
【機材協力】 鈴木 宣也
【制作協力】 IAMAS(情報科学芸術大学院大学)、池田 泰教


2002.6クラブイベント(Club Loop/東京)
2002.9 VSMM(Virtual Systems and MultiMedia)学会(慶州/韓国)
2004.7目から説く展 (東京造形大学内付属横山記念マンズー美術館)